一丁目通信

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映像をつくること

映像をつくる上で、欠かせない作業として修正という物がある。制作の依頼をしてきてくれた依頼主にプレビューをして修正点を聞き映像の(もしくは音の)修正作業をするというものだ。修正という言葉はとても便利なもので、軽微なものから作品の流れやテーマを根底から変えてしまうような大きなものまで修正とひとくくりにされている。正直な意見としてクリエイターとして初回のプレビューに出したものが様々な制約をくぐり抜けその日までに考え抜いてひねり出した最善手だという意識がある。ただ、修正により意見をもらい自分の至らなかった点に気づくということも多くある。そこからはスケジュールを睨みつつ出来るだけ修正作業をすることになるのだが、繰り返してはいけない修正というものがある。それは構成が変わる、つまり物語が変わるような修正。これは出来れば1回、なるべく最小限に収めたほうが良いと思う。物語が変わるというのは土台を作り替えるということ。一旦出来た家を浮かせて土台だけを作り替えるというようなことであり、出来上がりはいびつなものとなる。お互い納得しないまま案件が終るというようなことになってしまう。その物語がどこにいくのかをお互いがしっかりと把握する必要がある。なによりも感情の共有が映像制作の要なのではないか。

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